- イントロダクション
- 筆跡学とは何か?
- 文字の要素と性格・行動の関係性
- 大きさ
- 大きな文字:自信家、自己表現が得意、社交的
- 小さな文字:内向的、集中力が高い、慎重
- 筆圧
- 強い筆圧:エネルギッシュ、意思が強い、情熱的
- 弱い筆圧:繊細、内向的、感受性が高い
- 傾き
- 右に傾く文字:外交的、オープンマインド、感情的(横書きの場合)
- 左に傾く文字:内向的、冷静、守りに入る傾向(横書きの場合)
*傾きは縦書きの場合は全く逆に解釈します。 - まっすぐな文字:バランスが取れている、現実的
- 文字の形
- 丸みを帯びた文字:優しさ、柔軟性、調和を求める
- 角ばった文字:論理的、理性的、独立心が強い
- 文字の連続性
- 文字が繋がっている:論理的思考、計画性がある
- 文字が離れている:創造性、自由な発想
- 1文字ずつの分析例
- **「あ」**の書き方
- 丸みが強い「あ」:感受性が豊かで、他者との調和を重視
- 鋭角的な「あ」:積極的で挑戦的な性格
- **「ん」**の書き方
- しっかりとした「ん」:堅実で計画的な性格
- 線が途切れがちな「ん」:柔軟で自由な発想
- **「や」**の書き方
- 短い書き方:「素早い決断力、行動力がある」
- 長い書き方:「慎重で思慮深い」
- 文字の連続性とその意味
- 繋がりの多い文字:文章全体で文字が続いている場合は、思考の連続性が高く、論理的である。社交的でコミュニケーション力が高いとされる。
- 文字間の距離が広い場合:個々の文字が離れている場合は、独立心が強く、自己のスペースを重視する傾向。
- ストレスや環境による文字の変化
- 成長や変化に伴う筆跡の変化
- 筆跡療法のアプローチ
- 具体的な筆跡療法の実践方法
- 意識して文字を大きく書く:自信や積極性を養うために、文字を大きく書く練習をする。
- 筆圧を調整する:筆圧を軽くすることで、感情を安定させ、穏やかな心を保つ。
- 文字をまっすぐに保つ:バランスの取れた性格を目指すために、文字の傾きを意識してまっすぐに書く。
- 文字の書き方は単なる癖にとどまらず、その人の性格や心理状態を反映する重要な要素です。日常生活で自分や他人の文字を観察することで、より深い理解とコミュニケーションが可能になります。また、意識的に文字の書き方を変えることで、性格改善にも役立つかもしれません。
- 自分の文字の書き方を分析してみましょう。簡単な診断テストを通じて、自分の性格や心理状態を知る方法を提供します。
- 日本筆跡診断士協会内には「簡易AI筆跡診断」ソフトで2文字を書いて筆跡診断ができます。ぜひお試しください。無料です。スマホで簡易AI筆跡診断」と検索して、項目が見つかったら指でタッチして指で「タッチペンで書く」をタップして文字を記入してください。指でも可能です。
- イントロダクション
- 数字の形に現れる特徴
- 各数字の性格診断
- 「1」の書き方
- 縦線がまっすぐな場合:目標に向かって一直線、リーダーシップが強い
- 上に装飾がある場合:個性的、独自のスタイルを重視する
- 「2」の書き方
- 曲線が大きい場合:柔軟性があり、他者と調和しやすい
- 角ばっている場合:慎重で計画的な性格
- 「3」の書き方
- 角ばっている場合:慎重で計画的な性格
- 上下均等な場合:バランス感覚に優れ、安定した性格・行動
- 「4」の書き方
- 縦線が長い場合:しっかりとした基盤を求める、堅実な性格・行動
- 角度が鋭い場合:規律を重視し、冷静な判断力、鋭敏な感受性
- 「5」の書き方
- 丸みを帯びた「5」の場合:社交的で感情豊か
- 角ばった「5」の場合:論理的で分析力が高い
- 「6」の書き方
- 丸い部分が大きい場合:愛情深く、人懐っこい
- 小さい場合:内向的で慎重
- 「7」の書き方
- 鋭い角の「7」の場合:野心的で競争心が強い
- 丸みを帯びた「7」の場合:穏やかで協調性が高い
- 「8」の書き方
- 丸が均等な場合:バランス感覚に優れた性格
- 上下が異なる場合:不安定だが独創性に富む
- 「9」の書き方
- 上部が大きく開いている場合:オープンマインドで冒険心がある
- 閉じている場合:内向的で秘密主義
- 「0」の書き方
- 楕円形の場合:柔軟性があり、社交的
- 真円の場合:完璧主義で慎重
- なぜ数字の書き方で性格がわかるのか?
- 時間とともに変わる数字の書き方
- 自己改善と数字の書き方の関係
- 職業による数字の書き方
- 筆跡療法(グラフォセラピー)とは?
- 数字の書き方と性格には密接な関係があり、日常の中で自分や他人の性格・行動を知る一つの手段として活用できます。 また、数字の書き方を意識的に変えることで、性格や心理状態にも良い影響を与えることができるかもしれません。
- 自分の数字の書き方を分析し、どのような性格・行動が表れているかを確認する方法を提供します。簡単なテストや実際の数字の書き方を見ながら診断を楽しむことができるコンテンツを紹介します。
2.1. 筆跡が与える印象
2.2. 自己表現としての筆跡
3.1. 目標設定
3.2. 現在の筆跡を分析する
3.3. 道具の選び方
4.1. 基本的な書き方の見直し
4.2. 模写トレーニング
4.3. 筆跡改善のためのドリル
4.4. 日々の練習の重要性
5.1. モチベーションを維持する方法
5.2. ストレスを軽減する工夫
5.3. ポジティブな自己評価
6.1. 自信の向上
6.2. コミュニケーションの質向上
6.3. 感情の安定
今回は幼稚園で行っている書道教室での子どもの文字の変化や心境の変化、行動の変化などの実例について紹介をいたします。
筆跡は書いたその時の書くという行動の軌跡です。したがって書いた時の気分も含めた心理や思考、体調の変化によって筆跡は変わります。筆跡シートに表れたその変化の事例①を初回します。
事例① 現在小3・A君の事例
年長時及び小学校1年時頃は落ち着かなく、いつもはしゃいでいて、元気に机の間を走り回ったり、友だちを巻きこんだりして騒いでいました。
その後、小学3年生になり徐々に変化した事例。
図3をご覧ください。年長時ははしゃいでいたときの筆跡です。
それが3年生になり徐々に、はしゃぐ行動が減り、今は書くことに集中するようになり、筆跡シートの文字も変わっていき、罫線からはみ出して書くこともなくしっかりと取り組むようになったのが図4です。
このように筆跡(書かれた文字)には、その時の行動が表れます。疲れているお子さんは弱々しい線や字形が小さくなったり、なかなかはかどらなかったりします。まさに書くという行動と日常の行動は相関するのだと感じています。
この事により子どもの心身の状況を筆跡の変化から読み取ることができて、それに対する言葉かけも変わっていきます。
また、筆跡から子どもの成長の過程が見られるのも楽しみでもあります。バランスの良い字をかけるようになると、その他の行動もバランスの取れたものとなるはずです。
今後も順次、筆跡に関することや変化について気づいたことをご紹介します。
図3(年長時)
図4(小3年時)
(1)筆圧
(2)文字の大きさ
(3)文字の傾き
(4)文字の配置
(1)自信と自己肯定感
(2)ストレスと不安
(3)創造性と想像力
(4)集中力と注意力
(1)人材採用
(2)犯罪捜査
(3)教育現場
参考図書としては「子どもは文字で訴える」石崎泉雨著は、「文字を使ったまったく新しい学習指導書・生活指導書です。スクールカウンセラーでもなおせなかった不登校の子どもが、文字トレーニングで学校に行くようになった…etc 実際に文字トレーニングでなおった20人以上の実例と母親の証言、石崎泉雨さんの診断を紹介。石崎泉雨式文字トレーニング帳もついてます。
(4)心理療法
(1)科学的根拠の不足
(2)個人差の影響
(3)誤判定のリスク
筆跡診断も筆跡鑑定の一部とも言えますが、一般的に「筆跡鑑定」は書いた人物(筆者)が同一か異なる人物かを判定するものです。 それに比べ「筆跡診断」は書いた人物の筆跡の「書き進め方」(書道では章法といいます)と文字の字形や線の長短・方向、余白の取り方などの筆跡特徴を根拠に「書く行動の軌跡」を歴史上の人物の行動や書いた人物の体調や心理面での筆跡への影響を調査研究し今までの知見をまとめたものです。
したがって文字の上手・下手は関係ありません。ただし上手な人はそれなりに書くことに意識が高く、練習などを重ねている人が多いといえます。細かくは「筆跡診断」の項に紹介していきます。 したがって「筆跡鑑定」をする場合も「筆跡診断」を活用し、書いた人物がどのような行動を取る傾向があるかを知ると「筆跡鑑定」に役立つものと考えます。
数字と文字のお手本と数字を練習したもの(右の一部先生の書き方の指導あり)
美しい文字を書く技術は世界中にあります。しかし美術の域に達するものとしては中国や日本の書道とイスラーム世界のアラビアカリグラフィが双璧といえるのではないでしょうか。イスラームの人々が誇り、連帯感の象徴として愛好しているアラビア語カリグラフィ、そのアラビアやイスラームの世界についての地理や書の歴史などの解説をお聞きしました。次に、まずは市販されていないということで、竹ペン作りから始まりました。最後は講師の先生に仕上げていただきました。墨は墨汁です。毛筆の書道と違い、ペンの筆先の幅によって文字の大きさが決まります。またにじみやカスレはありません。数字は左から右に書いていきますが、文字は左から右に書いていきます。ゆっくりゆっくりと筆を運び、手本と同じようになるようペンの運び方を練習します。払っているように見えるとこともありますが基本最後までペン先がしっかり紙についていて、毛筆のように跳ね上げたり払ったりはしません。ひし形の大きさが筆先の幅です。それの1個分や1個半、三個分、五個分などしっかり決まっているそうです。このほかにも違う書体もいくつかあるそうです。毛筆と異なる書き方に触れて世界が広がりました。
大学の時の同期の秋尾敏氏が主宰する軸俳句誌6月号表紙と表紙裏の「俳人筆蹟」
「俳人筆蹟」の説明の続きの「鳴弦窓雑記」へ筆跡研究所と小生の紹介もしていただきました。
- 腕や手を動かして筆記する「運動」要素
- その場で自分の目で見てどこにどう描くかという「視覚」要素
- 言葉を見える文字にして外に出して確認する「自己参照」要素
短期記憶と長期記憶
「記憶」という働きは、「記銘」(情報を受け取る)⇒「保持」(情報を保つ)⇒「想起」(必要に応じて呼び出す)という3段階になっているそうです。「もの忘れ」はおもにこのプロセスの「想起」の機能低下だそうです。
目や耳などの感覚器から入ってきた情報は脳の「海馬」という部位で一時的に保管されますが、そのほとんどが消え去るそうです。
しかし、繰り返し口に出したり、思いだしたりすることによってかたちづくられた情報だけが、大脳皮質へ送られて、そこに刻み込まれるのだそうです。
記憶は保持される時間によって「短期記憶(数秒から1分ほど)」と「長期記憶(数分から年単位)」に分けられるということはお聞きになったことがあるかと思います。「海馬」の容量は小さいが、大脳皮質の容量は大きいのだそうです。
人の顔は覚えているが名前が出てこない、つい先ほど食べたものが思い出せない、少し移動したら何をしに来たかわからなくなった等、ご経験がある人もいるかと思います。認知症になると今に近いほうから記憶が消えていくようです。
しかし、自分が昔、手足を動かし、身につけた行動や技術は衰えはすることがありますが、そう忘れるものではないようです。自転車の乗り方など、歳をとると体力から困難になることもありますが。
長期記憶は「陳述記憶」と「手続き記憶」の2つに分けられる。
陳述記憶とは、「海馬」を使い、言葉やイメージで表すことのできるもので、学習による意味記憶(知識に関するもの)と体験によるエピソード記憶(主観的な思い出)があるそうです。
「手続き記憶」とは「大脳基底核」と「小脳」を使うため、記憶障害になっても失われにくいと考えられています。例として、ピアノの演奏、スキーの技術、自転車の乗り方、水泳の泳ぎ方、けん玉のコツなど身体で覚えた「動作や技術の記憶」だそうです。
以上、参照:Eisai「もの忘れの教室」
手や腕でしかも毛筆という扱いにくい用具を使い、技術を習得すること、そして言葉を文字で筆記することは「記憶」に深く関係しています。
いかがでしょうか?古文書を小筆や筆ペンで書くということは、脳の活性化や記憶に非常に良いと思いませんか?
是非、体験をしてみてください。筆跡研究所でもお待ちしています。
これから解読できたものから順次掲載します。まず初めに斎藤茂吉の短歌の色紙です。変体仮名が使われています。これは茂吉の記念展に於ける複製です。
明治33年の「小学校施行規則」で仮名が一音一字に決められた結果、現行のひらがなとカタカナになりました。それ以外の字体(あ:阿・愛・悪・亜など)は「変体仮名」と呼ばれ、教育現場では指導されなくなりました。もちろんすべてすぐに一音一字になったのではなく、社会生活においては変体仮名を学んだ人たちは使っていたわけです。現在ではほとんど読めない状況になってしましました。
さて、上掲の歌は、斎藤茂吉「ふ(婦)りさけて 峠を(乎)見れ(連)ば(盤) 現身は(者) 低きにより(里)て 山を越えにき 茂吉」です。
斎藤茂吉歌集「たかはら」昭和5年、高野山で開かれたアララギ安居会(あんごえ)に参加したときの歌で、「紀見峠遠望」と註がある。意訳すると、遠く仰ぎ見ると峠か見える、そこで生きている人々は山の低いところを通って苦労を少なくするために苦心して道路を作り行き来をして生活していたのだなという気付きを詠んだ歌
さて、色紙の書き方をみて、揮毫するという行動から、同じ行動である、話す、歩く、食べるなど共通の日常に於ける行動スタイルを少し、推察してみましょう!もちろん色紙揮毫という日常とは違う意識も働いていることになりますが、これは特に何かを構えて意識したときの行動、対人関係の表れになるかと思います。
斎藤茂吉は、この色紙では、一文字一文字、上下左右や文字間を等間隔にきちんと並べて配置する書き方です。これは全体への配慮や文字と文字の間をあけて落ち着いた書き方です。一つ一つ確実に計算して訂正に行動する傾向が見えます。几帳面といってよいでしょうか?
茂吉の性格をネット検索すると、何事も準備を十分にし、独自の価値観を持ち、とことん極める傾向があるようです。半面、他人に厳しい面もあります。行書体で書かれていますので、感性も感情も豊かな面もあるようです。