はじめに
近年、習い事の選択肢が増える中で、書道は昔ながらの習い事として根強い人気を誇ります。
特に、デジタル化が進む現代において、手書きの文化を大切にする意識が高まっています。
本記事では、子供が書道を学ぶことによるメリットについて、学習面・心理面・将来の可能性などの観点から詳しく解説します。
1. 書道が子供にもたらす学習効果
1-1. 文字を正しく美しく書く力が身につく
書道を習うことで、子供はひらがなや漢字を美しく正しく書く力を養います。特に、日本語の書き方において重要な「とめ・はね・はらい」などの基本をしっかり学ぶことで、読みやすい字を書く習慣が身につきます。
小学校でも国語科書写において毛筆は3年生からの学習ですが、日本語の書き方において重要な「とめ・はね・はらい」などの基本が鉛筆などの硬筆では習得が難しいとして、小学1年生から「軟筆」での学習が学習指導要領解説に運筆指導の工夫として、新たに「水書用筆等」の使用に関する内容が見られます。
1-2. 集中力が鍛えられる
筆を使い、正しい姿勢で書くという行為は、硬筆より扱いにくい柔らかな毛筆を駆使しなければならないため高い集中力を求められます。習慣的に文字を見て正しく書く練習することで、短時間でもきちんと見て違いに気づくという観察力と感性を養い、高い集中力を発揮できるようになり、また繰り返し練習することで修正する能力を養うこともでき、学習面でも大きな効果をもたらします。
1-3. 記憶力が向上する
書道では、書き順を意識しながら文字を書くことが求められます。視覚・運動・触覚をフル活用するため、単に目で見るだけよりも記憶に定着しやすく、漢字の習得や記憶力向上にも効果的です。
スマホ使用では漢字を読めても書けないなどの問題も生じています。IT先進国のスウェーデンが脱デジタル教科書、ICT機器の利用は「適切に」 IT先進国のスウェーデンでは読解力の低下を懸念して脱デジタル教科書が進んでおり、2023年8月からの新学期では本を読む時間や手書きの練習に重点が置かれ、パソコンやタブレット等を利用する時間は削減されているそうです。便利なものの功罪をよく考えて活用することが大切かと考えます。
1-4. 忍耐力・継続力が養われる
書道はすぐに上達するものではなく、コツコツと練習を重ねる必要があります。失敗を繰り返しながらも、一文字一文字を修正しながら丁寧に書くことを続けることで、子供の忍耐力や継続力が育まれます。また、高校生などでは書の古典である「千字文」や王義之の「蘭亭序」などの全文をコツコツと継続的にあるいは集中して臨書(手本をよく見て書くこと)を通して忍耐力や継続力が養われて有名大学に合格したという話も聞きました。
2. 心理面でのメリット
2-1. リラックス効果と心の安定
書道には、精神を落ち着かせる効果があります。筆を使うことで、ゆっくりとした動作を必要とし、呼吸も整えられるため、心が穏やかになります。学校や友人関係でストレスを感じやすい子供にとって、書道はリラックスできる時間を提供してくれるでしょう。
大人が「写経」を行うのも心理的メリットが多いからではないでしょうか。
2-2. 自己肯定感が高まる
「上手に書けた!」「先生に褒められた!」という経験を重ねることで、子供は自分に自信を持つことができます。特に、書道では目に見える成果が残るため、努力が形になる実感を得やすい習い事です。
特に小さいころの経験はたとえ一時であっても嫌いになってなければ、その経験は何らかの影響を与えるものです。
2-3. 表現力が豊かになる
書道は単なる文字を書く技術ではなく、表現の一つでもあります。筆の強弱や線の美しさを意識しながら書くことで、感情や個性を表現する力が育まれます。
現在、NHKの大河ドラマ「べらぼう」のタイトルの題字を書いている石川九楊さんは、「日本の書は西洋の音楽に匹敵する」と言っています。特に毛筆で書くということは、リズム、速度、強弱、流れるような美しい筆跡などは一致していると思いませんか?
3. 将来の可能性を広げる書道の魅力
3-1. 入試や就職活動で有利に働く
美しい文字を書くことは、試験の答案や履歴書において好印象を与えます。特に、最近ではデジタル化が進んでいるからこそ、手書きの文字がより一層評価されることもあります。 さらに文字が美しく整ってかけることが重宝がられることになるのではないでしょうか。
3-2. 書道を活かした職業に就く可能性
書道のスキルを活かして、以下のような仕事に就くことも可能です。
- 書道の先生
- カリグラフィーアーティスト
- デザイン関連の仕事(ロゴ制作、筆文字デザイン)
- 書籍や広告のタイトル制作
- 筆跡鑑定人
- くずし字(古文書)解読
- 筆跡診断士(筆跡から行動を診断し、接客・自己理解・他者理解等に活かす仕事)
3-3. 海外でも評価されるスキル
日本文化としての書道は、海外でも高く評価されています。国際交流の場や留学時に、書道の技術や知識が役立つこともあるでしょう。
4. 書道を始めるには?
4-1. 自宅で始める方法
書道を始めるにあたって、まずは自宅で気軽に練習することも可能です。
- 必要な道具:筆、墨汁、半紙、硯(すずり)、文鎮など
- 教材:書道の入門書やYouTubeの無料レッスン動画を活用
- 習慣化:週に1~2回、短時間でも書く習慣をつける
4-2. 書道教室に通うメリット
書道教室では、プロの指導のもとで学べるため、独学よりも効率よく上達できます。また、同年代の子供と一緒に学ぶことで、刺激を受けながら楽しく続けられます。
4-3. オンライン書道レッスンの活用
近年では、オンラインで書道を学ぶことも可能です。特に、地方に住んでいる場合や忙しい家庭にとって、時間や場所を選ばずに学べるのは大きな利点です。
5.まとめ
書道は、単なる習い事以上に、子供の成長にさまざまな良い影響を与えることが分かりました。集中力や記憶力の向上、忍耐力の養成といった学習面でのメリットだけでなく、リラックス効果や自己肯定感を高める心理的なメリットもあります。
また、書道は将来的にも役立つスキルとなり、仕事や国際的な場面での活躍の可能性を広げるものです。
子供の習い事として、ぜひ書道を検討してみてはいかがでしょうか?
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